2026年 Anthropic
AnthropicがClaudeの実利用データと、タスクが理論上どこまでAIで実行可能かを組み合わせて「タスク単位のAI露出度(Observed Exposure)」を測った研究です。露出が高いのは画面内で完結する定型タスク(プログラミングやデータ入力など)で、調理・整備・対面が必要な仕事などは露出が低いとされています。一方で、露出が高い職でも2022年後半以降に体系的な失業の増加は確認されておらず、将来の雇用予測ではなく現時点の測定である点に留保があります。
要点と出典を見る 2025年 スタンフォード大学 デジタル経済ラボ(Brynjolfsson, Chandar, Chen)
スタンフォード大学の研究者らが、米国の大手給与計算データ(ADP)を使い、生成AIの普及後に実際に起きた雇用変化を分析した実証研究です。AIの露出度が高い職業の若手(22〜25歳)では、生成AIの普及後に雇用が相対的に約16%減少した一方、経験のある労働者や露出の低い職業では雇用は安定または増加したとしました。将来予測ではなく、すでに観測されたデータである点が特徴です。
要点と出典を見る 2025年 世界経済フォーラム(World Economic Forum)
世界経済フォーラムが、世界の1,000社超の雇用主への調査をもとに2030年までの雇用の見通しをまとめた報告書です。技術革新・経済・人口・グリーン化の影響で、2030年までに世界で約1億7,000万件の新しい仕事が生まれる一方、約9,200万件が失われ、差し引き約7,800万件の純増になると予測しました。AIやデータの技術職に加え、ケア・教育・現場系の仕事も伸びるとしています。
要点と出典を見る 2024年 IMF(国際通貨基金)
IMF(国際通貨基金)が、AIが世界の雇用に与える影響を分析したスタッフ討議ノートです。世界の雇用の約40%がAIの影響にさらされ、先進国では約60%に達すると推計しました。先進国では影響を受ける職の約半分は生産性向上の恩恵を受けうる一方、残り半分は代替のリスクにさらされうるとし、影響は国の発展段階で異なるとしています。
要点と出典を見る 2023年 ILO(国際労働機関)
国際労働機関(ILO)が、生成AIが世界の仕事に与える影響を分析した研究です。生成AIの主な効果は仕事を『置き換える』ことよりも『補強する(augment)』ことだとし、完全に自動化されやすいのは事務職が中心だとしました。事務職は女性比率が高いため影響にはジェンダー差があり、高所得国ほど露出が大きいとされています。
要点と出典を見る 2023年 ゴールドマン・サックス
ゴールドマン・サックスが、生成AIが経済成長と雇用に与える影響を分析したレポートです。生成AIにより、世界で3億人分のフルタイム雇用に相当する作業が自動化にさらされうるとしました。一方で、多くの仕事は代替よりも補完される可能性が高く、生産性向上を通じて世界のGDPを約7%押し上げうるとしています。
要点と出典を見る 2023年 Eloundou ら(OpenAI ほか)
OpenAIの研究者らが、大規模言語モデル(LLM)が米国の労働市場の各タスクにどの程度影響しうるかを推計した研究です。米国の労働力の約80%が、少なくとも仕事のタスクの10%でLLMの影響を受けうるとし、約19%は少なくともタスクの50%が影響を受けうるとしました。現場・身体作業よりも、文章作成やプログラミングなど画面内の知的作業ほど影響(露出)が大きい傾向が示されています。
要点と出典を見る 2017年 マッキンゼー・グローバル・インスティテュート(MGI)
マッキンゼー・グローバル・インスティテュート(MGI)が、自動化が2030年までの世界の雇用に与える影響を分析したレポートです。自動化の進み方によっては、2030年までに世界で最大3億7,500万人(労働力の約14%)が職業の種類を変える必要が生じうるとしました。一方で、技術は新しい仕事も生み出すため、総雇用は維持されうるとしています。
要点と出典を見る 2016年 OECD(Arntz, Gregory, Zierahn)
OECDの研究者(Arntz, Gregory, Zierahn)が、Frey・Osborneの職業ベースの手法を見直し、同じ職業でも人によって担当タスクが異なる点を考慮した『タスクベース』で自動化リスクを推計した研究です。その結果、21のOECD加盟国平均で、自動化リスクが高い仕事は約9%にとどまるとし、職業ベースの推計(約47%)は過大評価だと指摘しました。
要点と出典を見る 2015年 野村総合研究所(オックスフォード大学 Osborne・Frey との共同研究)
野村総合研究所がオックスフォード大学のOsborne准教授・Frey博士と共同で、日本国内601種類の職業について人工知能やロボット等による代替可能性を試算した研究です。10〜20年後に、日本の労働人口の約49%が就く職業で技術的に代替が可能になりうるとしました。一方、創造性や協調性、非定型の対人業務が必要な職業は代替されにくいとされています。
要点と出典を見る 2013年 オックスフォード大学(オックスフォード・マーティンスクール)
オックスフォード大学のCarl Benedikt FreyとMichael A. Osborneが、米国の702の職業について「コンピューター化されやすさ」を機械学習で推計した研究です。その結果、米国の総雇用の約47%が今後コンピューター化の高いリスクに分類されるとしました。職業をまるごと評価する『職業ベース』の手法で、後年のタスク単位の研究としばしば対比されます。
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